タイの経済発展について思うこと(不定期観測)

今日は 13年ぶりにタイのバンコクに、出張で行ったので、そのことを書いてみようと思います。
タイには前職の非財閥系商社在籍時に1999年〜2004年まで駐在しました。
新しい空港ができており、昔の雑然とした賑わいがなくなっていたように思います。 当時の記憶と比較して、中国語の看板が増えたな、と感じました。
もともとタイの経済は華僑が支配していますので、中国の影響大きいのですが、
ここでも中国の影響力の増加が感じられました。
街の中にタクシーで移動すると、どこからともなくニョクマム(魚醤)の匂いが漂ってきて、青春時代の記憶が蘇ってきました。 余談ですが匂いは、その時の思い出を明確に思い出させてくれますね。 これは脳の働きで証明されているそうです。

今回の滞在を通してタイの経済発展について感じたことは以下の3つです。

①物価(インフレ)
まず、びっくりしたのはマッサージ屋の値段がほとんど上がっていないことです。2004年の段階では2時間で300バーツ(約1000円)という破格の値段で、たくさん通いました。今回試しにタニヤ通りの以前行っていたマッサージ屋(2018年 キングス ボディ ハウスへ行く前に!見どころをチェック - トリップアドバイザー)に突撃したところたったの330バーツ。13年間で10パーセントの物価上昇です。 一方で夜お付き合いしたカラオケは50パーセント位の増加になっていたように感じました。 インフレ率をネットで検索したところ2004年から2017年まではマイナス1パーセントから5パーセントぐらいの振れ幅はあるものの、平均で3パーセント程度。ただ、ここ3年は1パーセント未満であり、この国も「人口ボーナス」が無くなり、デフレの懸念も出てきてるのかなと感じました。

 

②車産業
トヨタの車の生産台数を来年も増やすという計画とのこと。 タイは「東洋ののデトロイト」と呼ばれるほど自動車製造業が発達しています。 これが「EV化」されたら、どのように体制を変えていくのだろう?
言い換えればEV化によって自動車メーカーを頂点とした裾野の広いガソリン車製造のサプライチェーンが大きく縮小することが予想されていますが、その時に、この国の経済はどうなっていくのか。それが大変興味深いところです。

 

③キャッシュレス化
遅れているように感じました。
タクシー乗っても全くカードが使えません。
まだ街中でもプリペイドカードが使えるように思いませんでした。
中国やインドなどでは、貨幣が信用できないことからキャッシュレス化が進んでいますが、中途半端にキャッシュが信用されているからでしょうか。
僕は「キャッシュレス化」と「ブロックチェーン」はお金の流れを「視える化」し、後進国、中進国の一番の問題である「賄賂経済」を撲滅する可能性があると期待しています。(タイも含めて 残念ながら様々な形で透明な取引が存在します。)

 

同じ頃に見たNNA( https://www.nna.jpttps://www.nna.jp )記事ではタイは投資先としてベトナムに劣後しています。(「チャイナ プラス1」で考えると、次はベトナム、と応えるビジネスパーソンが多い、と。)
上記のような諸点を考えると、それも已む無いかな、と思います。
タイが歴史にみられるように「しなやかな柔軟性)を発揮して更に発展することを元駐在員としては祈るばかりです。

 

最後に上記ののNNAは海外駐在員のニュースソースとして重宝しています。
僕はオーストラリアの現地新聞としばらく読み比べてみましたが、NNAは幅広く情報拾って来てくれています。
海外進出される際の一般情報収集の手法としておススメです。

 

www.nna.jp